Googleペナルティ シーソー、スワップ&ドロップアウトでTDP?

6月7月に続いて、また数日前からGoogleで変動が起こっている。

数番・数十番のダウンなら我慢もできるが、数百番のダウンは「身震いするほど腹が立つ」(笑)

Googleのドメイン・クラスタリング

Googleのキーワード検索では、同じドメインのページは原則として2個までしか表示しない。

キーワードや、競合のSEOの度合いにもよるが、その2個がうまく上位表示されると、気持ちいい。

無難なSEOでは同一ドメインの2個のページが上位表示される
(もちろん、サブページの2ページ目は1ページ目のケースもある)

例えば、「SEOセミナー 新宿」の検索結果 – Yahoo!検索

ところが、競合のSEO度合いが高まって、キーワードの難度がミドル級以上になってくると、同一ドメインの2個目のページが、100番台、あるいは200番台、それ以降になってしまう。

キーワードのSEO難度が高くなってくると同じドメインの2個目のページはかなり下位に表示される
(もちろん、サブページの数百番台は、数十番台もあれば、1000番の圏外もある)

競合も、ビジネスであるからSEOも、特に外部リンクもてんこ盛りとなってきて、同一ドメインの複数ページの上位表示は、かなわぬ夢になっていく。

しかし、トップページだけでなくサブページも上位表示と色気を出したり、もともとサブページが上位だったところであわよくばトップページもと欲張ると、嫌な現象が起こってくる。

つまり、SEOの疾走ないし暴走である。

ドメイン内ページのシーソー&ドロップアウトとTDP

上述のMarkeZineの記事にもあるように、同一ドメインの2個以上のページで、同一キーワードのSEOをやりはじめると、下図ようなシーソーが見られる場合がある。

同一ドメインの2個のページの順位がたびたび入れ替わる

シーソーであるから、あるときはトップページが上位でサブページが下位、またあるときはトップページは下位でサブページが上位となる。

Googleが、好ましいと判定した方を上げるのか、好ましくないと判定した方を下げるのか、どちらかだろう。

キーワードとURLが紐付けされているから、その紐に注意である。

  • トップページとサブページそのものでの、キーワード書き込み
    タイトルや見出しタグなどの重み付けが同じようなものとなっている
  • 両ページに対して、内部リンクのアンカーテキストが、量もふくめて同じようなものになっている。
  • もちろん、外部リンクも、ほぼ同じアンカーテキストで、同じような量を受けている。

 

トップページのSEOがよろしくないと判定してダウンしている場合、トリガーが引かれると、下図のような現象が起こる。

Googleのトップページ・ダウン・ペナルティの一例

しかも、シーソーを見ないまま、いきなり過去のサブページの順位にスワップされ、数百番ほどのダウンとなる。
シーソー即、サブページがドロップアウトしているわけだ。

弊社の『Google SEOマニュアル』にも、こう書いている。

特定のキーワード検索で、トップページが検索されない不審な現象があります。他のキーワードではトップページが検索される場合は、アンカーテキストのクラスタリングによるペナルティの可能性があります。
ホームページの他のページ(δ)も同じキーワードでSEOをやっている場合は、かつてのトップページが表示されていた順位に、代わって出てくることもあります。
あるいは、トップページだけ圏外に追放されて、"δ"は元の順位のままのケースもあります。
さらに、"δ"にもアンカーテキストのクラスタリングが働けば、ホームページは全滅するでしょう。つまりどのページも、そのキーワード検索では表示されなくなります。

文章では難しい表現になっているが、図解すると上記のとおりである。

巷では特に6月や7月のGoogleの更新、あるいはパンダ・アルゴリズムが騒がれているが、Yahoo!のときにも経験した、トップページ・ダウン・ペナルティほど恐ろしいものはない。

マニュアルでは、続けている。

リンクやアンカーテキストの集め具合、SEOの程度によって、次のようなペナルティになります。

  1. 軽めでは、スコア1番目のページを残して、2番目以降を表示しない
  2. 中くらいでは、スコア2番目のページを残して、1番目と他のすべてを表示しない
  3. 重めでは、スコア1番目のページを狙い、2番目も差がないほど集めすぎの場合は、ドメインのすべてのページを表示しない

Googleのトップページ・ダウン・ペナルティの誘因とリカバリーなど

Googleのペナルティは、じつは数多い。
かつ、TDP(トップページ・ダウン・ペナルティ)も数パターンあるようだ。

なお、Yahoo!のTDPと同じように、このようなペナルティはSEOのバランスとタイミングなので、キーワードを消したりリンクを削除したりしても、解除されないことも多く、かつ、傷口が広がるケースもある。

Google TDPの原因はSEOそのものである。仕方ない。
しかもキャリアのまま潜伏していて、発動しないことも多い。

TDPの誘因(ペナルティのトリガー)としては、SEO塾のメールマガジンにも書いているが、次のようなものがある。

  • タイトルや見出しタグの書き替え
  • 内部リンクを大きくいじる(特にアンカーテキスト)
  • サイト内のページを大量に追加したり削除したり
  • 変なリダイレクト(存在しないページからトップページへ)

ところで、キーワード・内部リンク・外部リンクのバランスとタイミングだから、理解しがたいとは思うが、特殊なリンクを張ることによってGoogle TDPから生還できることがある(いくつも成功例がある)。

Googleのクラスタリング・アルゴリズムによるTDPは、同一ドメインやサブドメインで「ケータイサイト」を運営していると、特に危険である。
「ドメイン」と、「ドメイン/m/」や「mobile.ドメイン」となっている場合、PCサイトとケータイサイトに、同じキーワード記述や内部リンク・外部リンクの同じアンカーテキストが非常に多くなるので、ペナルティのリーチ(立直)がかかっている。

最後に、「siteコマンド キーワード」でときどき検索してみることをお勧めする。

今既にペナルティを受けている場合は、トップページが一番目に出ないことが多い。

またペナルティを受けていなくても、二番目に表示されているページの順位を確認した方いい。
例えば、300番台だとTDPで300番台になるし、400番台だと400番台に落ちるだろうから。もちろん、二番目のページが1000番までに出て来ない場合は、TDPでは圏外となる。(こんなことを知っても何の役にも立たないのだが…)

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