Yahoo!ではリンクを出してもページのSEOスコアが上がる!? GoogleとYahoo!のリンク評価の違い【修正加筆】

SEO塾マニュアルが完成した。SEO塾テキストの大規模なグレードアップである。

マニュアル作成前に「神」が降りてきて、「SEO対策」の常識を陳腐化するだけでなく、SEO塾の今までの理論の一部も覆されている。

GoogleのPageRankとYahoo!の「ハブ・オーソリティ」

Yahoo!のハブ・オーソリティ アルゴリズムは、リンクの出し入れを見て、「良いオーソリティは良いハブからリンクされ、良いハブは良いオーソリティにリンクを張っている」と評価するようなアルゴリズムである。

SEO塾は、PageRankをExcelで簡単に計算する方法をネットで見つけ、さらに、それを応用してハブ・オーソリティを数値化したであろうWebRankのExcel計算法も発明した。

ただし、所詮はExcelに関数をちょこちょこ手で埋め込む必要がある。あまり多いページ数では気力が失せてしまう。(誰かにツールを作っていただければありがたいのだが…)

今回はこのリンクのSEOスコアを計算するツールを使った、非常に衝撃的な、GoogleとYahoo!のリンクの評価の違いをクローズアップしてみよう。

5ページのリンク構造

 受け出し
A21
B22
C12
D21
E12

リンク構造は上図のとおり。また、各ページのリンクの出し入れは上表のとおりである。

さて、このようなリンク構造で、もっとも評価が高いページはどれだろうか?

Googleでは、受け > 出し の、AやDが評価されるのだろうか?

解答は、次のとおり。

Google:B → A → C = D = E

Yahoo!:B → A = C → D = E

予想どおりだろうか、それとも意外?

Googleでは、BはAとCに対して出したものを返してもらっていることが大きいようだ。
またCDEは、検索するたびに順位が動く可能性がある。

Yahoo!では、AはBからのリンク(オーソリティ度)、CはBへのリンク(ハブ度)が高得点になっている。

ちなみに、Aオーソリティ度 = Cハブ度、Aハブ度 = Cオーソリティ度となって、両者の「ハブ度 + オーソリティ度 = WebRank値(SEO塾試算)」は一致している。

EはBからリンクを受ける

では、GoogleでもYahoo!でも非常に評価が高いBにリンクをお願いしてみると…

BからEにリンクを増やす

 受け出し
A21
B23
C12
D21
E22

Googleでは予想どおりに、

Google:B = E → A → D → C

しかも、EはBと同じページランクになるではないか!

と・こ・ろ・が!!

Yahoo!:E → B → A → C = D

Eはリンク元のBさえ上回り、ついでにCまで落としている。

やはり、バックリンクの威力は莫大、有力なページからリンクをもらうことが、最も重要なことだと分かるだろう。

ただし、生け贄となるBは、GoogleでもYahoo!でもかなり評価を下げるので、逆に迂闊に他人のページにリンクは出せないことにもなる。

EはBにリンクを出す

では、Yahoo! JAPANにリンクを張ると、ページの評価が高くなる、というSEO伝説を検証してみよう。

逆に、Eから評価の高いBにリンクを張ってみる。

 受け出し
A21
B32
C12
D21
E13

Google:B → A → C → D = E

Googleでは、川上のBがより評価され、ついでに川下のCまで上がっている。

だがしかし、考えられないことが起こる。

Yahoo!:B → E → A → C → D

Yahoo!では、評価の高いページにリンクしても、こちらが上がるのである!

あながち民間伝承もウソではないということだ(笑)

問題は、これをやるとGoogleを捨てなければならない。「Yahoo!がいいの!」という人だけの裏技である。

Yahoo!ではリンクを張れば張るほど順位アップ!?

では、大きな疑問がわいてくる。

リンクを張るほどYahoo!で上位表示されるのか? ということである。

理論的にはそうなる。

ただし、リンク1本のSEOスコアは、Yahoo!はGoogleの10分の1くらいになりそうだ(SEO塾試算)。
よって、1つの1つのリンクは出しても受けても、Yahoo!では微量のSEOスコア上昇となる。

それよりも、SEOは机上で図を書いて線を引っぱることではなく、100も200もあるアルゴリズムで闘うわけである。

Googleでは受けるリンクを評価している以上、このバックリンクにさまざまなペナルティがかけられている。

同じように、出すリンクを評価するYahoo!では、アウトバウンドリンクの回りでおかしい現象が起こりかねないのである。

リンクを出せばハブになる。サイト内では、トップページが一番ハブ度が高く、次がカテゴリートップ。

よって、いわゆるTDP(トップページダウンペナルティ)も、ハブ度が高いページがまず標的になるのである。
今後は、「ハブページ ダウン ペナルティ」と言い換えをしたいくらいである。

ハブの品格では、リンク先のレベルや数も問われるだろう。
品格のない表現になるが、カスページに多くリンクすれば自分もカスの仲間入りである。

アフィリエイトやリンクブロック、見境ないアンカーテキスト羅列。これも、ハブの品格を問われる原因となる可能性が高いのだ。

追記 より厳密に再建算して、やや修正

意外に反響が大きかったので、ハブ・オーソリティ計算機?を充実させて再計算してみた。

少し違っていたようだ。

 1番目2番目3番目
A0.2203260.1747160.216554
B0.2346330.2192160.272848
C0.2132190.1765540.180473
D0.1593480.1912780.125268
E0.1724740.2382360.204858

1番目は、Yahoo!:B → A = C → D = E が、B → A → C → E → D になる。
2番目は、Yahoo!:E → B → A → C = D が、E → B → D → C → A 。
3番目は、Yahoo!:B → E → A → C → D が、B → A → E → C → D となる。

ただ本質は、Yahoo!の場合、相手が大物ならリンクを受けても張っても、それなりにページのSEOスコアが上がるということは間違いないようだ。

とはいうものの、これまた100も200もあるアルゴリズムのたった1つの事象でしかない。

そして極めて重大なことは、3番目のEはほとんどがハブ度になって、オーソリティ度がゼロに近くなっている。
これは、おそらくキーワード検索では、相当に不利になると思われる。

ハブ度、オーソリティ度の計算方法や、それぞれがYahoo!検索におよぼす影響などは、また後日。

ところで、来年には消えるだろうYahoo!(YST)の、リンク評価をなぜ今、盛大に!?解説するのか?

意味は3つある。

1つめは、YSTのスタッフがMicrosoftに移籍する。人材だけでなく、アルゴリズムもBingに入り込む可能性が大である。

もう1つは、BingのWebmaster Toolsにも、Outbound Links という項目がある。つまり出すリンクをツールで表示しているわけだ。
これが、Bingのアルゴリズムの1つでないとは言い切れない。

最後は、知ってる人は知っているだろうが、BingにもTDPがあるのである!
この検索不全が、ハブ機能に由来するのではという疑念がわく。
Bingは、バックリンクはGoogleのように、アウトバウンドリンクはYahoo!のように、かもしれないのである。

よって、リンクを張ることの研究を、斟酌しないわけにはいかないのである。

なお、PageRankとWebRankの計算や、1ページのキーワード記述と内部リンク、外部リンクのSEOスコアのシミューレーションは、SEO塾キャンプで集中しておこなう予定である。

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