Yahoo!のダウンペナルティ 塩漬け状態から脱出する方法 Bingまで待てないぞ
さて、日本でもっともインターネットビジネスに影響のあるYahoo!と、その検索だが、皆さんお気づきのとおり非常に困った現象が多発している。
顰蹙をおそれず、あえて「Yahoo!ダウンペナルティ」と仮に命名しておこう。
SEO対象ページの順位が上がったり下がったり、下がったままだったり、圏外だったり
サイトオーナーやWebマスターは、一番良いときの順位を「正しい」と思い、それを基準に「下がった」「落ちた」「圏外に飛ばされた」と、被害者意識がつのるばかり。
SEOをやっていれば、ブラックハットだったり、不正まではいかないもののドーピングまがいだったり、まあ、検索エンジンの方を向いて、サイトやページやリンクで、作為をしているわけである。
よって、苦言を呈するならば、一番良いときの順位がねつ造されたもの、つまりはインチキであるかもしれないという自覚が必要である。
この自己批判なくしては、順位変動が、アルゴリズム更新による順位付けルールの改定なのか、ペナルティ導入によるフィルタリングなのか、現状認識もリカバリーの方針策定も、ままならない。
Yahoo!検索の将来と現在
まず方向性としては、YSTは廃棄され、将来的にMicrosoftのBingが代わり、しかも、米Yahoo!の検索と広告のスタッフはMSへ移籍すると報道されている。
さらには、ニューYahoo!の検索結果画面では、現在のYST・将来のBingの表示は部分に留まり、左サイドバーから、YouTubeやFacebookやTwitterのおそらく「リアルタイム検索」の結果がすぐに呼び出される仕組みになる。
整理すると、Yahoo!検索の将来は、Webページ検索は、数多いYahoo!検索レパートリーの、ただ1つになるだろうということである。
もうひとつ重要なポイントは、Yahoo!検索の現在は、YSTのインデックス更新とか、メンテナンスとか、顧みられない可能性が大きいことである。
インデックス更新はもうないだろう。あるとするなら日Yahoo!の独自更新のみ
よって、米Yahoo!のYSTのインデックス更新は、もはやないと判断するべきだろう。
あるとすれば、日Yahoo!の独自更新のみである。
ともあれ、Yahoo!やOvertureが買収したInktomiやaltavistaやAlltheWebと同じ運命を、YST(Yahoo! Search Technology)もたどるということである。
ところが、そんな評論はどうでもいい。
問題なのは、ひょっとしたら現在の順位が固定されたまま、長い長い時間を塩漬けのままで過ごさなければならないのか? ということだ。
Yahoo!ダウンペナルティとその脱出法
上位表示されているサイトやページならいいだろう。
しかし、数百・数千のチェックを行っているが、多くのビジネスサイトは、泣いているはずである。
皆さん同様、私もガラガラポンのインデックス更新の待ちぼうけを食らったのである。
更新によって、いつか見た順位が再現するから、うかつに大規模な修正はできない。
これがスカだったのである。
もはや、全面的なリカバリー作業をするしかない。
もちろんその前に、現在の順位の傾向、アルゴリズムやペナルティの概略をつかまなければならない。
みずからTDP(トップページダウンペナルティ)から生還した強者(つわもの)、あるいはSEO塾の塾生やセミナー受講者は、この旧型TDPなら、SEO対象ページのソースの修正のみでもリカバリーできたはずである。
新型のYahoo!ダウンペナルティではリンクが怪しい
しかし、今年に入ってから起こったSEO対象ページの順位ダウンや圏外追放は、あきらかにHTMLソースをいじるだけでは済まず、リンクをリカバリー作業の対象に含まなければならない。
Yahoo!のリンク解釈は、Googleほど高度ではないので、SEO対象ページのタイトルとリンク元のアンカーテキストとの一致・不一致具合、内部リンクや外部リンクの量的・質的割合、外部リンクではドメイン分散状況などを、チェックしてみるべきである。
とはいっても、今回のYahoo!ダウンペナルティに限らずだが、これが原因だろうと根こそぎSEOの仕込みを撤去すると、ペナルティは回避できても、SEOスコアが激減するから、やはり順位はアップしないことになる。
つまり、リンクなどを丸ごと削除してしまうと、ペナルティがかかったままなのか、アルゴリズムで順位が上がらないのか、見分けがつかないのである。
やはり、方針を立て、ペナルティかもしれないと思われる項目のリストを作り、少しずつ、試して反応を見るのである。
もちろん、複数のアンテナを持っているエキスパートや、複数のページでペナルティを受けているところは、それぞれ、違うやり方で試行するべきことは言うまでもない。
なお、さらなるヒントとして、最近のYahoo!ダウンペナルティでは、米Yahoo!そのものでフィルターをかけられている可能性のものもある。
塾生にも、理解してもらえない人がいるのだが、まずは正しいSEOとは何か、それを基準にして、どれだけ現状のSEOが歪んでいるか、偏っているか、外れているか、これを判定しない限りペナルティからの脱出は不可能である。
ということで、弊社管理サイトのいくつかで、それぞれのリカバリー案を試してみたところ、順位回復に成功しはじめたことを報告しておこう。
それでは、不審な順位下落にお悩みの方は、早速リカバリーの案を作って実行してみたらいいだろう。