ネットはだれのものでもない 小飼弾 vs. 梅田望夫・中川淳一郎とイナゴたち

最近、小飼弾氏は冴えていると思う。

404 Blog Not Found:梅田望夫と中川淳一郎の共通点 – 書評 – ウェブはバカと暇人のもの

だから、駄目なんだよ、二人とも。

だから、分かってないんだよ、二人とも。

この二人がわかっていなこと。それは「だれのものでもないもの」。

このエントリーの「ネットはだれのものでもない」という言葉で、21世紀がとんでもない人類史に突入している虞(おそれ)をいだいた。

インターネットは当たり前と思われてきた権利を奪う

不思議なのは、上記の小飼弾氏のエントリーのコメントや、はてなブックマークでは、まるで取るに足らないこととして、取るに足らないイナゴの書き込みが目立つことである(笑

例えば、Googleと著作権者の例の争いは、実はGoogleという私企業の横暴というよりは、Googleがよって立つ哲学、21世紀型のインターネットをベースとした価値観こそが、人類に大きな影響を及ぼすはずなのである。

土地の権利者は、土地の下つまり地下と、土地の上つまりある程度の空間まで私有できる。

しかし、土地の上の流れる風つまり空気までを占有することはできないのである。

このように、インターネットは人類の重大な権利や経済の基盤を破壊しつつあるかもしれないのである。

自分も、自分の先輩も、今まで○○でメシを食ってきたんだ。
というのが通用しなくなりつつあるのである。一部のジャンルで。

だから、インターネットを私的に占有する者はいない、という小飼弾氏の発言を、そのまま受け取って、チャチャを入れてはもったいない。

今までは、本とか新聞・雑誌とかレコード・CDとか、モノに対しては権利を主張できただろう。
つまり、これらはまるで土地所有のように、分かりやすかったから守られることも可能だったのである。

しかし、あらゆるモノが情報化され、その情報はデジタル化される。
これは、土地がその姿を失い希薄化して、まるで空気となって漂流しはじめているのである。

あちらから向こうへと動いているのに、どうやって私的所有を宣言することができるというのであろうか?

にも関わらず、少なくとも今のところは、ネットはだれのものでもない。

それがいかにすごいことなのか。

いくら頭がよくても、わからぬひとには分からない。

ましてやバカと暇人には分からない。

分かる必要も、多分ない。

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