Googleのブランド・アルゴリズム?とYahoo!(YST)のTrustRankアルゴリズム

久しぶりに検索アルゴリズム ネタが出てきた。

Google Vince(ヴィンス) アルゴリズム更新 » 海外SEO情報ブログ・メルマガ

Googleが「ブランド」力の強いサイトを上位表示するようにアルゴリズムを変えたようだという分析を、WetmasterWorldのスレッドと、Aaron Wall氏のブログ記事を基に解説しました。

GoogleのMatt Cutts氏が、Sphinnのコメントで約束したとおり、Googleのブランド志向について「Google Webmaster Central YouTube Channel」にビデオを公開して説明しています。

上記の鈴木謙一さんのエントリーは、エキスパートが検索結果を観測していて、「大手企業や大手店舗など、超メジャーなブランドのサイトを上位表示する傾向」を視認し、WebMasterWorldにスレッドが立って議論が進み、とうとうGoogleのスパム掃討隊長のMatt CuttsがYouTubeで解説せざるをえなくなったというところだろうか。

Googleのブランド重視のアルゴリズムとは

この鈴木さんの記事に対して、渡辺隆広さんはクールダウンしたエントリーをアップしている。

Google Matt Cutts、アルゴリズム変更について説明 – 信頼や権威、評判を重視 :: SEM R

Googleサーチランキングチームは、とりわけブランドという観点で何らかの変更を加えたわけではなく、trust(信頼)、 authority(権威)、reputation(評判)、PageRank(ページランク)、High Quality (高品質)といった要素を考慮するようにアルゴリズムを変更したという。ただし、この変更で影響を受けるクエリはきわめて限定的。

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本当に些細な変更の模様。むしろ、こんな些細なことでもちゃんとコミュニティに対して回答をするMatt Cuttsが偉い。

渡辺さんは、「些細な変更」と済ませているようだ。

鈴木さんが「Vinceアルゴリズム」と表現しているの対して、渡辺さんは、あえて「Vince’s Change」と記述している。

いや別に、鈴木対渡辺と煽っているわけではない。

最近は、私も海外SEO情報は人任せで、どちらかというとYahoo!の方に関心が深くなっている。

Googleの場合は、商用利用という点では、Florida・AustinやSandboxのようなひっくり返りそうなペナルティも最近は起こっておらず、エイジング・フィルターも見たことがないので、SEOは決め打ちで済んでいる。

アルゴリズムという点では、Googleの方が圧倒的に研究しがいがあるのだが、日本のSEOビジネス活用では、どうしてもYahoo!が中心とならざるをえない。
Yahoo!攻略こそが、インターネットビジネスの隆盛につながるのだから、仕方がないだろう。

そのYahoo!ネタが次である。

質の悪いリンクはページのTrustRankを下げる。Yahoo!では可能

さて、また後藤大地氏の記事である(笑

  • Googleが答えたGoogle向けSEOのポイント | エンタープライズ | マイコミジャーナル

後藤さんは、いったい何者なのだろうか?

さて、Googleの社員であるVinceが、アルゴリズム変更か、些細な変更か、いくばくかのGoogleの順位変化を招いたのは確かだろう。

そこで、信頼つまりtrustが、順位付けの評価項目として、大きくか小さくか、取り上げられるようになったともMatt Cuttsが言っている。

ここから、次に入ってみよう。

Mihaela Licaという多分SEOエキスパートがいて、これまでに公開されたGoogle SEO情報をまとめた記事を投稿しており、このHow Google Really Wants You to Optimize Your Siteからいくつか、後藤氏が引用しているうちの1つ、

GoogleではTrustRankは使っておらず、むしろそうした効果がでないように抑制している

最近、SEOのヤクザな?道に入った人にはわけが分からないだろうが、私の検索エンジン三国志ブログから引っ張ってみる。

Googleが商標登録したTrustRank
2005-04-28 08:23 PM

TrustRank

さて、アメリカのフォーラムやブログで、TrustRankがトピックになっている。

  1. 「TrustRank」が、Googleによって商標登録されている
  2. Google以外から2004-03-11に、「Combating Web Spam with TrustRank」という論文が発表されている

商標については、「Advertise On The Neighborhood Wide Web」もGoogleによって登録されており、こちらはローカルの広告表示のことだろう。

TrustRankのアルゴリズム

スパムページか良質ページかは、人間が見ればすぐ分かるのだが、全Webページの振り分けを手作業にするわけにはいかない。

これを最小限にするために、最初だけ良質なページを人間がseedとして選択し、このseedセットに含まれるエキスパートページとのリンク構造によって他のすべてのWebページをスパムとそうでないものに自動的に振り分けしよう、というアルゴリズムのようである。

さて「Combating Web Spam with TrustRank」という論文には、スタンフォード大学の二人とYahoo!の一人の名が記されている。

論文では、200以下のseedセットによって、うまい具合にスパムを分別できたと書いてあるらしい。テストした検索エンジンは、AltaVistaということである。

ここで整理しておこう。

  • まず、「TrustRank」はGoogleに商標登録された。
  • リンク構造の解析によって、スパムとそうでないものを分別するようなアルゴリズムと想定される。
  • また、「TrustRank」の論文は、Google創業者の母校スタンフォード大学の2人と、Yahoo!の1人の名が記されている。

そこで、商標登録までした「TrustRank」をGoogleが使ってないとは、どういうこと?

さらに、「そうした効果がでないように抑制」とは、スパム分別をしないということ?

という、非常に大きな疑問がわいてくるのである。

後藤氏は、SEO業者でもなく、またエキスパートでもなさそうだから、簡単に済ませているようだが、Google研究を行ってきた者からすれば、かなりショックである。

そこで、How Google Really Wants You to Optimize Your Site の原文に当たってみた。

Is Google Using a “TrustRank” algorithm?

Many SEOs suggest that if a bad neighbor site links to yours, your site’s “trustrank” with Google will be lowered.

とある。
また、Matt Cuttsの発言も引用している。

重要な箇所のみ意訳してみる。

  • Googleは、質の悪いリンクを受けたページの「TrustRank」を下げるのか?
    いいえ。
    そうなれば、スパマーが簡単に競合を落とすことができるようになってしまう。
  • Googleは、2008年に「TrustRank」の商標登録を取り消した。
  • 「TrustRank」を使用する可能性があるのは、Yahoo!だけである。

続くMatt Cuttsの発言は、Googleはむしろ、スパムリンクによって競合にダメージを与えることを防止する。と。

これで、すべての謎が解けた。

結論は、「TrustRank」はどちらかというと、ボウリング(bowling)によって影響を受けるような意味で使われているわけだ。

Googleでは、そしておそらくMicrosoftのLive Searchでも、質の悪いリンクを張り込んで競合を追い落とすことはできない。

ただし、Yahoo!ではそれが可能。
それが証拠に、サイトエクスプローラーでは、リンク元のスパムを報告できる仕組みになっているではないか。

Googleボウリングはない。
だがしかし、Yahoo!ボウリングはある。

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