Googleの神の右手悪魔の左手 公開されなくても個人情報はクラウドにある

私は、パソコンやインターネットを使っている限り、情報の漏洩は避けられないと思っている。
というか、個人や企業のデータの流出は、100%防止できないと。

よって、例えばGoogleにも大きな問題があるのだろうが、私企業がどれだけモラルを高く維持しても、危険性はつきまとうわけだ。

Googleマップのマイマップの問題

少し風化しつつあるが、Googleマップとプライバシーの問題。

歌田明弘の『地球村の事件簿』: グーグル・マイマップの謎が解けた

グーグルのマイマップでは、最初の設定が「一般公開」になっている。「限定公開」に変えずにデータを入力してそのまま「保存」をクリックすると、誰でも見ることができてしまう。それどころか、タイトルを入れて数十秒ほっておくと、「保存」のボタンが自動的に押され、一般公開されてしまう。こうした設定のために、教師が生徒の家の情報を公開してしまうなどの事件が起こった。

あとは原文に当たっていただきたいが、仮にGoogleが日本人向けのプライバシーに配慮したとしても、問題はいつでも起こりうる。

インターネットを利用している限り、例えばメールは傍受されうるし、公開も共有もしたくないデータは、ネットワークの外に置くべきである。

またパソコン使用においてもやはり自己責任であって、漏洩を阻止したい側が、重要な情報のドキュメントを暗号化しなければならないのである。

余談であるが、Googleブックによる絶版本のスキャニングと商品化について、日本の著作権護持の元作家が見当違いの批判をしていたが、いい加減に時代の変化や状況判断ができるようになって欲しいものである。

著作権などについては、データのデジタル化が趨勢であるが、デジタルデータの無料化も趨勢である。これは、ビジネスの最前線にいるものなら、誰でも気づいていることである。

Googleマップの共有・公開のメリットは、My Maps Blog を閲覧してみると、クラウド的な情報化社会のすばらしさを知ることができる。

SNSでも、アメリカのFacebookなどの人気のベースとなっているものは、日本のインターネット・コミュニケーションとは大きく隔たりがある。

本当に、日本は情報開国し、日本人は情報開化しなければならないのではと思う。

とにかく、Googleマップについては、確かにデフォルトでマイマップを共有・公開してしまうのはまずいかもしれないが、共有・公開していなくても、個人情報は漏洩するのである。

Googleドキュメント(Google Docs)の障害

次にパソコンや、特にインターネットを使っている場合、データをネットワーク上のサーバに置くといったクラウドを利用していると、下記のような恐ろしいことが起こるということである。

Goolgeのプライバシー障害で、文書が無断共有

クラウドベースのサービスで最大級ともいえるプライバシー障害を起こしたGoogleが、同社の「Documents and Spreadsheets」サービスの一部ユーザーに対して、文書がユーザーの連絡先中の意図しない相手と共有された可能性があることを伝える通知文を送付した。

この顛末の教訓は、TechCrunchの言うとおり、次のことに尽きる。

要するにGoogle側の大失態だ。私はGoogleが多くの有用なオンラインサービスを、ほとんど無料で提供してきたことを高く評価している。しかし、この失敗は、何故多くの人がクラウドサービスを怖がるかを浮き彫りにするものだ。サイトに掲示された規則やポリシーに何が書かれていようと、技術上のミス一つで、ユーザーの機密情報は流出してしまう。

大事なことで繰り返すが、外資系企業などが、日本人の好きなプライバシーに配慮して、非公開や非共有を約束したとしても、事故が起これば、情報は漏洩するということである。

よってクラウドは、OSやアプリケーションを都度ダウンロードするようには使っても、ネットブックのようにオンラインストレージに重要なデータを置くという、ゆるい仕事はできないわけである。

Googleのローカル検索で、地図の横にアダルトサイトが…

最後はついでである。

Googleも完璧ではないというダメ押しだ。

下記記事によると、Googleのローカル検索で、地図の横に、しかも一番上に、アダルトサイトへのリンクが表示されたという話である。

グーグルのローカル検索で紛らわしい結果——スパム? アルゴリズムのバグ? | Web担当者Forum

マイク・ブルメンタール氏がくれたコメントによると、地元企業がGoogle Mapsに自らデータを登録しないでいると、グーグルがアルゴリズムを使って、(適切そうに見える)地域情報にベストマッチしていそうな結果を選ぶので、こういうことが起こるらしい。

こうして、Googleの技術力の欠陥で済ませる問題ではなく、インターネットはノイズにあふれ、一部の悪意を持った輩がスパムやウイルス・ワームなどをばらまき、また騙そう、儲けようとあの手この手といろいろ企んでおり、いたるところで情報は漏洩しかねない。

重要なものを他人の手に委ねていては、守るものも守れないのである。

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