任天堂という事例 内向きと外向き 創業家と世襲
任天堂は世界に誇るべき日本のすばらしい企業である。
アメリカのSEO企業のブログ、SEOmozBlogで紹介されている。
インターネットを支配する任天堂の5つの秘訣 | Web担当者Forum
インターネットにおける同社の成功は広く認められているが、その多くはきちんと議論されていない。
「mario」をグーグルで検索した場合、「porno」よりも多くの検索結果が返ってくることが分かる。暴力とセックスが支配すると言われるメディア環境において、これは驚くべきことだ。マリオは本質的に、20年前から変わらず、暴力とは無縁の無垢なキャラクターのままだ。そしていまだに、人が羨む程の並外れた人気を手にしている。
WiiとDSを成功させた岩田聡社長の任天堂は時価総額4兆8,300億円
今私は、イノベーションによって松下幸之助という偉大なる創業者の呪縛から解き放たれようとしているパナソニックを研究している。
そして、ふと日本国内企業の時価総額ランキングを見て、衝撃を受ける。
- Yahoo!ファイナンス – 株式ランキング(マーケット関連)
中村邦夫社長のときに結晶した松下の経営革命を俯瞰すると、いかに大企業病を克服することが大変なのか、身の毛もよだつほどである。
ところが、そういった大革命をやっても、時価総額では任天堂にはるかにおよばないのである。
パナソニックの時価総額が2兆9,500億円、数十年の歴史的なしがらみを越え連結子会社化したパナソニック電工が5,600億円、三洋電機が3,000億円。全部あわせても3兆8,000億円と、やはり任天堂の4兆8,300億円には届かないのである。
トヨタは、いき過ぎたグローバル化に懐疑的な創業家に"大政奉還"して、豊田章男氏が社長になるらしい。
外向きから内向きへシフトするのだろうか?
おそらく、創業家とか世襲とかの問題は、企業がグローバル化を目指すかガラパゴス化するのか、つまり外向きで行くのか内向きでいいとするか、密接に関連するのだろう。
日本の場合は、政治家において二世議員や三世議員、あるいは四世五世とガラパゴスの見本市である。
どこかの国の「将軍様」を笑うこともできず、寒気がしてしょうがない。