Yahoo!検索のフロントエンドとバックエンドとSEO
Yahoo!のタイトル不全を検証中に、エキサイトやオーバーチュアではタイトルがまともに表示されていることを確認した。
では、YST日本語版は、Yahoo! JAPANとエキサイトとオーバーチュアで、どのような仕組みになっているのか、YSTのフロントエンドとバックエンドを検索して調べていたところで、気になる過去の記事を発見した。
日付は2004-12-10と非常に古い。
GoogleからYSTに切り替えた直後の、Yahoo!の宮崎光世氏へのインタビューである。
彼は当時「リスティング事業部 検索企画室 プロダクトマネージャー」という肩書きで、直近では2007年6月に「検索事業部 企画部 部長」となっているので、ずっと検索畑で出世している。
よって、2004年の記事も鮮度に問題はあるものの、宮崎光世氏というYahoo!検索の中心人物の発言ということで大きく参考にできると言えるだろう。
Yahoo!検索のフロントエンドとバックエンド
本当に知りたかったのは、Yahoo! JAPANとエキサイトやオーバーチュアのSERPsの違いであったが、日米のYSTの役割分担がある程度分かって有益ではある。
とはいうものの、私も過去に取り上げていて、すっかり忘れていたからお笑いだ。
参考:Yahoo! Japanの検索 – 内部情報? :ヤフー検索の伝 ::ヤフー(Yahoo!)の書
以下、Yahoo!の検索ビジネス戦略を探る から、重要ポイントを文言を少し変えて引用する。
- どこまでが米国YSTの領域で、どこからがYahoo! JAPANの領域なのか
- 検索エンジンは、フロントエンドとバックエンドという2つの部分に分かれている
フロントエンド:検索を受け付けるシステム、インターフェイスや結果の表示など、目に見える部分を取り扱う。Yahoo! JAPAN担当
バックエンド:検索語に対して、どういった結果を返すか。検索エンジンの基幹部。米国のYSTが中心になって研究・開発 - 国内独自で、バックエンドの部分に大きく手を入れるのは可能か
- YSTの方にフィードバック
日本語に関することでも、専任のチームがアメリカにいて、対応できる
まあ、検索エンジンのフロントエンドとバックエンドについては、Google研究で頭に刷り込まれているので、ことさら目新しい情報はない。
唯一気になるのは、「日本語に関する専任のチーム」が、米Yahoo!の人材なのか、日Yahoo!の人材なのか、ということである。私の理解では、前者で、米YSTの日本語チームと思うのだが…
Yahoo!とSEO
最後に、やはり検索エンジンの専門家の話はおもしろい。
SEOに関する発言で締めとしよう。
- SEOに対しては何か対策を取っているか
- SEOがすべてダメというわけではない。情報があるのに、ページの作り方が悪いので見つからないような場合はSEOをして見つかるようにしたほうがいいと思う
- スパムは
- SEOを悪用したサイトについては、YSTの技術で自動で分析して検索結果から省く、という機械の部分と、スタッフが見て落としていく人力の部分がある
- 探しているページがなかなか出てこない
- 検索エンジンには「魔法」などない
検索エンジンのサイト評価では、そのサイトにあるテキストか、そのサイトに対して貼られているリンクのまわりのテキストしか手がかりがない
ある程度検索されることを意識してページを作らないと、検索エンジンでも見つからない
絶対に見逃してはならないのが、「そのサイトに対して貼られているリンクのまわりのテキスト」である。
もう一度繰り返そう、「リンクのまわりのテキスト」という言葉と、自分が今やっているYahoo!のバックリンク対策のギャップをしっかり認識するべきだろう。
4年前のインタービューではあるが、今読んでも非常に参考になるYahoo!の中の人の言葉である。