Google Chromeとグーグルのビジネスモデル

米経済の雇用減や消費低迷などを受けて、Google(GOOG)も一段と値を下げている。

もちろん、株価といえばYahoo!(YHOO)も18ドルを切って株主の損失も計り知れない。だが、今回はYahoo! Inc.の先行きについては触れずにおこう。

さてGoogle(GOOG)は、かつては700ドルを超えた株価も今は450ドルと、米経済の落ち込み以上に値を下げている。時価総額もAppleが上回り、実際いいところがない。

だがしかし、やはりGoogleの収益の将来性には期待できると言う人がいる。

不況の中でオンライン広告が伸び、さらに検索連動広告がより一層…

アメリカ経済では、オンライン広告は非常に大きな伸びを示している。

しかし、その中でも格差が生まれてきていると。

TechCrunch Japanese アーカイブ » 広がる、オンライン広告の形態別格差

不況風が荒れ狂う中、グーグルは逆風に耐え得る数少ない企業のひとつに急速になりつつある。

概して検索広告はディスプレイ広告よりターゲットが絞込めてるもの。予算がしぼめば企業も、お金は一番有効なものに使ってターゲット顧客を訴求する必要がある。現状、ディスプレイ広告は広告予算を割くベストな場ではないということか。マイクロソフトほか各社はベストを尽くして対抗するだろうけど、グーグルは人も羨む上座で高楊枝である。

Google Chromeを筆頭に、いろいろなWebアプリケーションがもてはやされているが、Googleの企業としての収益の柱はオンライン広告である。

格別な検索技術に裏打ちされた広告システムは、他社の追随を許さず、独走を続けるだろう。

逆風は皆に等しく吹き荒れて、先頭を走り、体力もあるGoogleにとっては、今この時が勝ち残りのチャンスでもあるということだ。

「ラリーとセルゲイのおうち」と「エリックのおうち」

つづいては、「パラダイス鎖国」の海部美知氏の軽い口調による鋭い考察。

Chromeは「エリックのおうち」の玄関か – Tech Mom from Silicon Valley

Chromeを使ってみると、これはグーグルが着々と作りつつあるクラウドの「出口」だな、という印象を受けたわけだ。

さらに考えると、グーグルの出発点であった、「ネット上のリンク構造の解明、あらゆる情報のインデックス化」という数学ギーク的な世界と、このところ一連のクラウド・インフラ系の動きがちょっと違う方向のような気がするのは、もしかしたら、こっちはエリック・シュミットの世界なんじゃないか、とふと思った。

「ラリーとセルゲイのおうち」における動きとは一線を画して、「エリックのおうち」では着々と、ブラウザーを出したり、設備投資したり、サービス品目を増やしてアカウントを整理統合したり、企業向け営業部隊を増やしたり、といったことをやっているように思う。

これは私だけの印象かもしれないが、Googleに限っては企業トップの顔が露出してこない。

Microsoftと言えばBill Gates、Appleと言えばSteve Jobs。

だがしかし、Googleと言えば、すぐにEric SchmidtやSergey BrinやLarry Pageが企業の代名詞としては浮かんでこない。
彼らが何を考え、Googleを通じて何をしようとしているのか、カリスマとして存在していないと感ずるのである。

これが、Googleのいいところ、21世紀型企業そのものであると思いたい。

MSはともかく、ジョブズなき後のAppleはどうなるのか心配である。そういう意味では、Appleはたとえ今時価総額でGoogleを上回っていても、「ジョブズ商会」以上ではないと思えるのである。

そして、オタクの集団が好き勝手に何かやってると思われがちなGoogleではあっても、経営者シュミットが着々と銭になるビジネスを繰り広げているという話である。

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